無資格中国人ブローカーの暗躍
近時、富裕層に向けた中国から日本への移住ビジネスが盛んなようです。
中国人経営の旅行業者、不動産業者などが現地でセミナーを開き、日本での視察旅行を企画し、その後移住サービスに申し込ませるようです。
しかし、中国人の業者に日本進出を依頼した場合、多くは会社設立後に困ったことになります。
その理由を説明します。
無資格中国人ブローカーに依頼してはいけない理由
①そもそも手続きを代行するのは違法
まず、そもそもの話、会社設立やビザ申請のサポートは無資格の中国人ブローカーには認められておりません。
ですから、上記の手続きを行うこと自体が違法です。
さらに、その点を抜きにして考えても、多くのリスクを伴います。
②資本金の持ち逃げの可能性
例えば、資本金の持ち逃げリスクです。
日本法人を設立する場合、原則として資本金相当額以上を日本の個人口座に送金することが必要となります。
そして、その額は経営管理ビザ取得との関係で、最低でも500万円以上となるでしょう。
しかし、500万円もの大金を送金したあと、突然連絡が取れなくなるという事例があります。
こうなると、日本の警察に通報しますが、明確に詐欺と立証できる証拠がないと警察はなかなか動いてくれません。また日本語が話せないと、状況説明もうまくできないでしょう。
ですから、泣き寝入りすることになることが多いようです。
③会社設立後に法人の銀行口座が開設できない
また、会社設立後に法人の銀行口座が開設できない、というトラブルも多く聞いています。
まず、中国人ブローカーが自分の銀行口座を貸し、見よう見まねで日本法人設立書類を作成します。
そして、補正はあったものの、何とか法人を設立します。
その後、来日し、法人口座を作成しようとします。
しかし、日本の銀行は、非居住者が代表の場合、マネーロンダリング規制の関係で、多くの場合銀行口座開設を拒否します。
そのため、日本法人はできたが、法人口座ができない、ということになります。
法人口座がなければ貿易などの事業は困難ですから、せっかく会社を設立しても、全くビジネスはできない、という事態になります。
もちろん、このようなケースでは経営管理ビザも下りません。
つまり、儲かったのは中国人ブローカーだけ、ということになってしまうのです。
ですから、日本進出をお考えの中国人経営者様は、必ず国家資格者である、行政書士などに相談してすすめるようにしてください。
当事務所のサービス
当事務所でも、専門家が連携して、会社設立から経営管理ビザ申請まで、数多くの日本進出をサポートしておりますので、日本進出をお考えの中国人オーナー様はお気軽にご相談ください。