技能実習生から経営管理ビザへの変更は可能なのでしょうか?
近時、人材不足、後継者難の会社が増加しています。とくに、製造業、建設業等でそのような傾向は顕著です。
このような会社では、日本人で経営者として事業承継してくれる人を見つけることが難しいケースが多いです。
一方、社内には優秀で勉強熱心な外国人技能実習生が在籍していることもあります。
そのような場合に、社長さんが「彼(彼女)が会社を継いでくれたらなあ。。。」と思うことは少なくありません。
ただ、会社を継いでもらうには、その外国人が「経営管理ビザ」を取得する必要があります。
一方で、技能実習制度は「日本で学んだ技術を本国で生かしてもらう」ことが趣旨ですから、技能実習が終わってからは本国に帰ることが基本となっています。
このような点からみると、技能実習ビザから「経営管理ビザ」の取得は不可能ではないか、とも思えます。
確かに、技能実習生は経営経験に乏しく、出資できる資金も限られている等、経営管理ビザの取得にあたり、不利になる面は多いです。
しかし、法律上技能実習ビザから「経営管理ビザ」取得は禁止されているわけではありません。
また、事業承継については時間がかかるため、経営者が病気や後継者難のような場合では、早急に事業承継をすすめていく必要があります。
したがって、このような場合でも、ケースによっては許可される余地はあります。
但し、就労ビザから経営管理ビザを取得する場合に比べ、難易度はかなり高いといえますので、入管業務を専門とする行政書士に依頼したほうがよいケースかと思います。
また、技能実習ビザから経営管理ビザへの在留資格変更を直接行うことは現時点では入管は認めない方針のようですので、その点はご注意ください。
当事務所では、将来的に技能実習生に経営管理ビザを取得させたいという経営者様の相談を多数承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。